嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-



屋上にいた人は皆無事に下へと降りて駐車場に戻れた。蓮也は私を後部座席に座らせ助手席のダッシュボードから銃を取る



「…蓮也……」


「大丈夫だ、すぐ戻って来る」


「………………」


「里桜、不安だと思うがすぐ解決して戻って来る」


「…うん」



恐怖心から手が小さく震えるのを力を入れ必死に堪えると蓮也は私の頭をぽんぽんと軽く叩くと額に口付け車を後にした


本当は行かないで欲しい。他の恋人達みたいにこの場から去りたいと、本気で思った。