嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-



「当たり前だ」


「クスクス」


「何がおかしい?」


「何でもない」


「おかしな奴」



ほらね、予想通りの言葉が返って来た。私も少しは蓮也の事理解出来てるのかな?


奥さんになるんだもん。誰よりも蓮也の事を理解して、誰よりも一番に支えにならなきゃ


蓮也が私を守って、支えになってくれている様に私も蓮也の支えになりたい。これから先、ずっと



「蓮也、私がお婆ちゃんになっても、こうして手を繋いで歩いてね」


「ああ、勿論。逆もしかりだぞ」


「勿論、蓮也がよぼよぼのお爺ちゃんになってもずーっと手を握ってるわ」



二人して顔を見合わせ、小さく肩を揺らし笑い合った。