白緑蝶"ever since【続】

犬を捕まえて抱き上げる私に
瀬名さんは優しい声で言う。

「いいよ、大丈夫
 
 すぐに慣れるから放してて
 やってよ
 
 それより、サキ
 最後まで階段、急ぐなよ」

「うん、分かってる」

そう、咲は今、妊娠初期。

お腹に手を当ててゆっくりと
階段を下り終えた咲はフーっ
と息を吐く。

「私、昔から階段だけはよく
 踏み外すのよね
 
 シゲキさん
 
 おかえりなさい」

「ただいま」

咲の腕を取り、咲の頬にキスを
する瀬名さん。

その光景を見つめるのは私だけ
じゃない。

お手洗いから、手を拭きながら
出てきたソラに、ゆらを抱いた
まま現れたテオさん。

皆の視線を浴びている事に気づ
いた瀬名さんは頬を少し赤らめ
て言うの。

「いつもの癖で・・・」