白緑蝶"ever since【続】

「なっ、ユラは
 金が一番、だよな?」

私の顔を覗き込んでそんなこと
を言う、ソラ。

「もう、ソラ
 そんなことないってば」

「ある、ある」

笑い声が響く中、たった一人
だけ、ソラの後方で笑わない人
がいる。

その人は、じゃれ合う私達を
真剣な眼差しで見つめてる。

その強い視線が、私はとっても
気になる。

「ほらっ、中で話そう」

そこは、店内の一室

その座敷には、私達三人だけ。

「セナ、何、あそこ
 何かあったのか?」

三人が座る席を指差して問う湊
の質問に答える瀬名。

「いやっ
 
 ユラが一緒に住んでたテオに
 結婚の報告をしたいらしい」

「あっ、そうなの?」