何にもできなかった姉を
ここまで変えた、かっちゃん
って、やっぱりすごいなぁ。

それもこれも、愛のなせるわざ

愛の力だね。

私は、ベッドに腰掛け両腕を
高く掲げて伸びをする。

ここでの生活も、三日目に
突入、今では案外楽しい。

ダイニングテーブルには
朝食が用意されてる。

「カッちゃん

 ほんと毎日早くから
 お店大変だね」

「そうね、でも7時から
 仕込みを始めなきゃ
 開店時間には間に合わない」

「そっかぁ」

姉は冷蔵庫からジャムの入った
瓶を取り出して席につく。

「さあ、さっさと食べて
 今日は、仕事納め
 頑張りましょう

 閉店後、作業部屋の掃除で
 少し遅くなるけど大丈夫?」

「うん、大丈夫
 
 それよりも、年の瀬に
 この家に居座る事になって
 何だかごめんね」