白緑蝶"ever since【続】

「ダメなの・・・」

「ヒワ、それは
 
 この俺とは結婚できない
 
 そういうことか?」

ソラの深い声・・・

私が、黙ったまま頷くと涙が
ポタポタと婚約指輪に落ちた。

涙で濡れた指輪に触れようと
伸ばした指を私は引っ込める。

受け取ることできないくせに
この指輪に触れちゃいけない。

「ヒワ、おまえはやっぱり
 ウズキと接点を持った
 この俺を許せない?」

私は、もう一度頷いた。

「そうか・・・」

ソラの悲痛に満ちた表情を
私は見ていられない。

両手で顔を覆い肩を震わせる。

後10分、ううん、後5分で
よかった、待ち合わせ場所に
遅く到着していれば、私は
ステージに立つソラを見なくて
すんだのに・・・