白緑蝶"ever since【続】

卯月は、その手を高く掲げた。

「返さないって言ってる
 でしょう

 貴方を誰にも渡さない」

真剣な卯月の瞳を見て
嫌悪感と苛立ちを覚えた
ソラ。

「いい加減にしろよ

 ウズキ、勘違いすんなよ
 
 おまえを助けたのは同じ
 歌い手として舞台で恥を
 かくおまえが」
 
「気の毒に思った?」

「そうだ
 
 ただ、それだけだ
 
 深い意味はない」

「ただ、それだけ・・・
 
 ・・・でも、いいわ」

裏口、ドアの向こう・・・

ソラの背中が見える。

卯月さんは今ここに在る
私の存在を知ったくせに
顔色ひとつ変えずに
ソラだけを見つめて告げる。

「何がいい?」