白緑蝶"ever since【続】

停ってるタクシーの前。

乗り込もうとしたソラの腕を
掴む私。

「どうした?」

「ウズキさん、ソラの事務所に
 戻ってきたって話、本当?」

聞きたくて、聞けなかった言葉

「気になるよな?」

泣かないと決めたけど
ほんの少しだけ潤む、瞳。

私はやっぱり、卯月さんの存在
が怖い。

「運転手さん
 ちょっとだけ、待って」

そう言うと、タクシーの傍
ソラは私をきつく抱きしめる。

「ソラ、ダメだよ
 みんなが見てるよ
 
 ねえ、ソラだって 
 気づかれたらどうするの」

貴方を見上げて問いかける、私

「邪魔」

「えっ?」