「なんだよそれ! 浜辺でボーっとしているだけなんて、おもしろくないだろ。せっかく来たんだから、明日は体験ダイビングをしよう!」 サトシは私の提案を即座に却下した。 「やだ、ダイビングなんて怖いもん」 眉をひそめる私に、「平気だって~」と軽口をたたく。 「すごくおもしろいから、やろうよ」 「サトシって、ダイビングしたことあるの?」 「いや、初めてだけど」 初めてなら、おもしろいかどうかなんて分からないじゃないよ。