「なに?」

「いや……なんか友里、変わったなぁと思って」

「変わった? どこが?」

「んー、なんていうか、言うようになったなぁって。ほら、さっき、カモにカツサンドあげたことにも『嫌だった』って言ってたし。あ、悪い意味じゃないぞ。いい意味で。友里って、昔は、あまり自分の気持ちとか話さない子だったろ?」



――そんなことはない。

私は基本おしゃべりだし、自分の気持ちも考えも、いくらだって話せる子だった。

ただ……

サトシにだけ。

サトシに対してだけ、話せなかったのだ。


「友里、その方がいいよ。今の方がいい。なんか自然体って感じで」