「 ところで、俺、今でも一つだけ心残りがあるんだよなー」 サトシが、空に向かって伸びをしながら、ふいにそんなことを言い出した。 「なに?」 私の問いに、サトシは振り向いて。 そして、私を指差したのだった。 「結局、友里の浴衣姿が見られなかったこと!」 「時を超えて、それをまだ言う!?」 吹き出した私に、サトシも笑っていた。