自殺するつもりなんて毛頭ないし、出勤もするだろうと確信していたけれど。

サトシの晴れがましい顔がおもしろくなくて、わざと思わせぶりに目を伏せてみせた。

「えっ、分からないって、何が!?仕事に行くかどうか分からないって意味?まさか、自殺するかどうか分からないって意味じゃないよなっ!?」

焦った様子のサトシに、ザマーミロと思う。

「どっちだろうね……」

そう言ったきり沈黙した私の肩を、サトシが掴んできた。

「友里!」

「……」

最後の最後に心配させるくらい……

これくらいの仕返し、する権利あるでしょう?

「そんなこと言われたら、俺、友里の前から去れないじゃないか」

「心配してくれるの?」

「あたりまえだろ!」

サトシが本当に心配そうな顔をしたから、少しだけ罪悪感を覚えた。