「友里、料理教室に通っているだろ?」

「うん」

「それも、理由のひとつ」

「え?」

「俺は料理教室が憎かった」

「は?」

料理教室が憎かったって、どういうこと?

「俺が会おうって言っても、それが料理教室の日だと、友里は会うのを断るだろ? 俺は、それが許せなかった」

確かに私は、お料理教室の日だけは、サトシに会おうとしなかった。

だけどそれ以外では、常にサトシを最優先してきたのに。

サトシの都合に合わせるために、他の予定を何もいれない日々を送ってきたのに。

「俺は本当に憎かった、料理教室が!」

そんなぁ!