その日以降も、何度も何度も、サトシは日をあらためて私に会いに来てくれた。 「別れよう」 「別れたくない」 そんな会話を、ただ繰り返すために。 サトシのその行動を 「単に自分が悪者で終わりたくなかっただけじゃない?」 そう思う人もいるかもしれない。 だけど、私はそうは思わない。 それはきっと、最後の最後に見せてくれた、サトシなりの誠意なのだと思う。