「ごめんな、友里」

サトシの言葉に、目を伏せる。

「最後だから、正直に言うよ。俺さ、実は……友里は全然気づいていなかったと思うけど、ごめん、他にも付き合っている子がいるんだ」

は?

サトシの言葉に、私はぱっと顔を上げた。


え……

あの、サトシ?

今、「友里は全然気づいてなかったと思うけど」って言った?

この前、私からももちゃんのことを問い詰められたくせに、どうしてそう言えるの!?

私から問い詰められたこと、忘れたわけじゃないよね?


サトシの発言がいつもながら意味不明すぎて、私の涙は引っ込んだのだった。