でもさ、ももちゃん。
あなた、あんな嘘つきサトシの言うことを信じたの?
嘘だとは思わなかった?
その点に少し驚いたけれど……
「別れたんですよね?」
そう私に尋ねてくるももちゃんの顔を見て、悟った。
ももちゃんは、サトシのその言葉を信じてなどいない。
全く信じてない。
だけど、信じたいと思うから……
「ねぇ、友里さん! サトシ先生とは、もう別れたんですよね!?」
そうやって、必死に問いかけてくるのだろう。
切ないね。
ももちゃんも切ないんだね。
なんか分かるよ。
分かるから……
私は、もういい。
「別れたん……ですよね?」
ももちゃんの言葉に、私はゆっくりと頷いたのだった。
「えぇ、別れました」


