季節の変わり目に、私は一つ、決意をした。

今のままでは、私は前に進めない。

だからもう、はっきりさせよう。

ももちゃんを取るか、私を取るか。

いい加減、サトシに決めてもらおう。

答えは、もう見えている気がするけど……

ももちゃんのことを、サトシにちゃんと聞こう。


「聞きたいことがあるの。サトシ、浮気してるでしょ」

久々に訪れたサトシの部屋で唐突にそう切り出した私に、サトシは呆気に取られているようだった。

「え?」

サトシはせわしなく瞬きを繰り返し、それから、目が泳がせる。

「い、いきなり何を言い出すんだよ」

うわずった声は、動揺の証。

「サトシはずっと前から、ももちゃんと付き合っているよね?」

私の方は、意外なほど落ち着いていた。

もう、ごまかしや嘘はいらない。