【完】 After Love~恋のおとしまえ~




その部屋は、広々とした2LDKだった。

リビングの高い天井にはファンがついていて、ログハウス風にまとめられたインテリアが、リゾートの雰囲気を盛り上げてくれる。

「お手洗い借りていいかな」

荷物を置いてそう尋ねた私に

「あぁ、トイレはそっち」

迷うことなく、サトシは指をさす。

サトシは、私に対して「俺はここに初めて来た」という設定にしていることをもはや忘れてしまったたのだろうか。

初めて来た人がトイレの場所まですでに知っているのは、おかしいでしょうが!