男性の後ろから若い男の声がする。

「貢玖か?」

彼の名は西園寺貢玖。このオーナーと呼ばれる。男性の弟である。

「一体どうしたって言うんだい?それに彼女は…」

貢玖は男性に問いかける。
「その事は後で話す。その前に私も体を暖めたい」

男性はゆっくりとソファーから立ち上がる。

「分かったよ…後で事情を話して下さいね。」

貢玖は疲れきっていた男性に優しげな口調で返答する。

「あぁ…」

男性は体も冷えきっていたのか早々と返事を後にし自分の部屋に戻っていった。