美男と珍獣





声がしたほうを覗くと
そこには 男子生徒の姿が!


『え、なんで!???』

つい大声を出してしまった あたし。

「んー?君可愛いじゃんか
俺らと遊ばない??」


あたしの声に気づいた複数の男子が
近付いてきて ………
みごとに誘われてしまってる。


『うわぁん、いいです!結構です!』

なんだか怖くなって後退りすると
1人の男子に腕を掴まれて
壁に押さえつけられてしまった。

『大人しくしてれば、離すけど?』

誰か…助けてよ… 。






『ねぇねぇ、君達 離してあげなよ?
女の子泣かすなんて ダサいんじゃない。』


透き通る真っ直ぐな声がした。

『なんだお前、邪魔すんな。』

男子達は怯まずに言い返すが
声の主を見た瞬間男子達は硬直している。

『やばい、キング候補の泉様だ……』
『泉様!すいませんでしたぁあぁ!!』

一目散に逃げていってしまった。


いきなり解放されたあたしは
バランスを崩してしまいよろめいた
すると…………



《ふわり》


『ふぇ、え?』

透き通る真っ直ぐな声の主が
あたしを抱き締め支えてくれていた。