『お嬢様、着きましたよ?
どうかお気をつけて。』


少し不安そうな顔の波風。

『うん!心配しないで?』

そんな、波風の不安を消すためにも
スクールライフ楽しまないと!


学園の門を潜れば
広大な庭があり その先に 新しさ溢れる校舎
が姿を覗かせていた。


『すごーい!アメリカの別荘と
同じぐらい広いなあー!』


なんて、呟いていると…


『あ、見て 雪乃城様よ!お美しい。』

『きゃー、雪乃城様ぁあ!お友だちになって?』

先輩方や新入生があたしを囲んで
なにやら発狂している。

『えっえっ!?何事!?
なんで名前知ってるの?』


キョトンとみつめていると…



『この学園に雪乃城様を知らない人は
いらっしゃいませんわよ!』

身を乗り出して答える御姉様方 。


『あたしでよければ、
仲良くしてくださいね?』

小さくお辞儀して
その場を後にした。


校舎に入ろうと歩いていると、
何やら するはずのない 男の子の声が…




『聞き間違えよね…?』



だってここは女子高だもん。