他の面々も程よくアルコールが入っているようだ。 席を見渡すと、高原麻子は一番右端の席に座っていた。 「ほら、ここ座れよ」 三島啓太が自分の隣を促す。 「お前の隣かよ」 笑いながら勇樹はそこに座る。 「なんだよ。遅れてきたやつに席を選ぶ権利はないね」 啓太はビール瓶を勇樹の前に差し出す。