「杏菜まさかその性格とその顔で?」
「なに?」
「まーさーか男に免疫ないとか言わないよね?」
「………まーさかー」
少し間が開いて返事をする。
徳美はぶははっ吹き出して大笑いしてあたしのことをバンバン叩いた。
「あははっ!なるほどね〜逆にだからモテるのかもね」
「うるさいな〜男の子って今まで周りにあんまいなかったからよくわかんないの!」
隣で大笑いしている徳美をむすっと睨んだ。
そんなふうにごちゃごちゃと話をしていたらいつの間にか他の掃除当番は片付けに入っていた。
「ちょ!こんなこと話してる場合じゃないよ!時間ヤバイ!」
それに気づいたあたしは少し焦りながら手に持っていたほうきを用具入れに入れに向かった。
「せんせーい!教室どこ〜?」
用具入れの方から教室の入口付近にいた先生にそう聞くと
「中会議室!急げー」
そう返してくれた。
あたしと徳美は同時に時計をみてやばっ!という顔をして急いで教室から飛び出た。

