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田渕は移動教室のため廊下を数人で歩いている。
「聞いたか?杉さん企画執行に決まったんだってよ〜」
「だからって企画執行やるかっつうと話は別だよな…」
後ろから情報通のクラスメートがそう話しながら田渕たちの横を通り過ぎていった。
「杏菜ちゃん企画執行なんだ…」
それを聞いていた田渕たち集団の中のひとり祥平がそうつぶやく。
まわりの男子もそれに食いついて話を始める。
「ってか田渕結局昨日のいろいろ教えてくれねーし」
「そんな胸のサイズわかる関係ってどうなんだよ?」
好き勝手いう男子を田渕は面倒臭そうに見てため息をついた。
「だーかーら!言えねっつてんだろ…」
『それが怪しいんだよ!』
口をそろえてそう言われ田渕は頭をぐしゃぐしゃして"だぁぁもー"と叫んでからみんなをキッと睨んだ。
「オマエらには関係ねぇ」
そう吐き捨ててズカズカ先にいってしまった。

