濃い恋来い!


企画執行委員会。
それは誰もがなりたくないと強く願う委員会だ。
なぜそんなに毛嫌いされるかは簡単、学校で行われる行事全てのクラス単位の責任者。つまりルーム長兼さまざまなイベント執行と大役なわけだ。

「じゃあ誰か立候補する人っ挙手!」

先生はなぜか嬉しそうにそう叫ぶが誰ひとり手を挙げない。身動きひとつない。
先生はすこししょんぼりする。顔文字に当てはめるならちょうど"(´・ω・`)"がベストだろう。

「立候補者が誰もいないみたいだから推薦形式にするぞ〜誰か良さそうな人いるなら挙手してくれ」

するとクラス内はザワザワしはじめる。
徳美は座ってる席の前で女子二人がひそひそ話をしているのに気づき少し耳を傾ける。

「そういえば企画執行って田渕くんやるっていってなかった?」

「嘘!田渕くんと同じがいいな〜…でもさそれ噂でしょ?」

「噂だけど…わかんないよ?もしかしたから…」

「でもでも逆にもし違ったらこのめんどくさい企画執行やんなきゃだよ?」

女子二人は話がまとまらないままグダグダと相談をし続ける。