ママは休んでいなさいと言ったけれど、これだけは譲れない。
お願いと何度も頼むと、部屋の番号を教えてくれた。


慣れないスリッパをはいて、きみの部屋へと向かった。


野々宮悠


綺麗な字で書かれたプレートがある部屋のドアノブを開けた。


当たり前だけど、いつものきみの部屋とは違う部屋。
そして、見た事もないきみの姿。