だから恋とは呼ばないで



「…顔真っ赤」

「う、うるさい」




キスをして、なにか思い出した。




黒い空、黒い雨…黒いフードをかぶった男の人だった。





あれは、なんだったんだろうか。



「どうした?」

「え?」

「なんか思い出した?」

「うん…え?なんで分かった…あ、心読めるんだよね」

「うん、勝手に読んでごめん」




嫌、またそんな顔しないで。