星歌学園



『あ、逃げられちゃった。』


まぁ、いいか。

そう思いながら、
ふと、いまだに点いたままのテレビに目をやると、
12時から始まるニュース番組をやっていた。

いつのまにか時間がかなり経っていたらしい。


『寝るかー。』


誰に話しかけるでもなく独り言をいって立ち上がった。

テレビを消して、麦茶のコップを洗い、
リビングの明かりも消す。


『よし』


お風呂あがりの和馬のために廊下の明かりだけ残して、私は自分の部屋に入った。


『、、、あらためてみてもファンシー極まりないなぁ』


電気がついていなくても分かるこのキラキラヒラヒラ感は、
当分のあいだ慣れることはないような気がする。

そう思いつつ、部屋の真ん中におかれているベットにボスッと寝転んでみた。
、、、思ってたよりふわふわだ。


そのまま目を閉じてみると、今日の出来事が次々とうかんできた。


、、、一日目とは思えないほど濃い一日だった。

翡翠くんに、かなめくん、風波さんに、、、深月に夏美ちゃん、、、。
沢山の人と知り合って、会話したし、

迷子にもなった。

学園をちょっぴり知った。


もちろん全部サクという男の子としてだ。


男装していくことに関してはまだ、不安がないとは言い切れないけど、
やりきる。という覚悟が決まったいま、
私にとっては不安というよりはむしろワクワクする物だったりする。


、、、明日も朝がはやい。
今日に引き続き遅刻するわけにはいかないよな。

私はそっと目を閉じ、
遠くから聞こえるシャワーの音を聞きながら
眠りについた。