大きめのドアをくぐり抜けて寮内に入ると
想像してたよりずっと広いフロアが私たちを向かえてくれた。
結構生徒がいる。
「ここがあとでの待ち合わせ場所のロビーだよ」
『おしゃれだねー』
なんだか本当に外国のお城のみたいなのだ。
広いしおしゃれだし。
「そうか?他のところもこんな感じだし、
寮ははじめてとはいえ、他で慣れちゃってるからなぁ」
『・・・ソーデスカ。』
そんな感じでいろいろな部屋の説明をしてもらいながら
エレベーターに乗って(これにも驚いた。)
足を進めていくと
「とーちゃく。ここが俺たちの部屋。」
と、和馬はこれまたおしゃれなドアの前で足を止めた。
『あれ?思っていたよりも普通?』
もちろんおしゃれなのには変わらないし、
ここは実は4階なんだけど、
うーん。何か、どんどん一般感覚が鈍ってきてる気がする。
「あはは、サクは中見て多分びっくりするね」
『え・・・きたないとか?』
うわぁと思いながら和馬を見たら、
片付いてるよ!と慌てて否定された。
まぁ和馬のことだから、来てすぐ片付けてるとは思ってたけど。
こんな性格でも昔からとても綺麗好きな性分らしく、和馬の部屋はいつだって綺麗だったし。
´
「もーいいじゃん!開けるよ?」
『はーい』
ちょっとむくれながら和馬はポケットから
鍵をとりだし、ドアをあけた。
