『っ!?』
突然の浮遊感に耐えきれず翡翠にしがみつく。
ってかこれってぞくにいう姫抱きってやつじゃないか。
「(軽い・・・?)」
「ちょ!こら!翡翠!!落とすなよ!?」
「はいはい、ったく過保護な兄をもってたいへんだなーサクは。
さて、時間がねぇんだおとなしく走れ。
文句はあとでたーっぷり聞いてやる
・・・んじゃいくぞ!!」
なんかシュールだな。
なんて翡翠くんに抱えられながら思う。
イケメン二人が男子(仮も含む)を抱えて全力疾走だなんて。
笑えるわー。
二人とも走るの早いから風が凄い。
気持ちいいなー。うん。
風の爽快感?を感じながら
翡翠くんにはこばれていたら
「ついたぞ?サク。」
『あっ、ありがとう』
どうやらついたらしい。
スッとやさしく地面に下ろされた。
雰囲気はちょっと怖いのに
動きが紳士だな。
こうゆうのに女の子はきゅんとくるのだろう。見習おう。
『というか寮も大きいんだね。』
やっとの思いで付いた寮とやらは、
これまたお城みたいでお金がかかっているようだった。
、、、流れ的にそうだと思ってたけどね
「それなりの人数が住んでるしな。
でもこれは男子寮だけだから
女子寮と合わせるともっとあることになるな」
これでも充分だと思われます。
「あれ?和馬は達は?」
そういえば、忘れてた、と思って
あたりを見回すと20メートルくらい向こうに
二人の姿が見えた。
「はぁ・・・はぁっ
置いてかないでよ二人とも」
「いや、遅いおまえが悪りぃ。」
ようやくついた和馬に
翡翠くんが飽きれたようにいうが、
ぶっちゃけ和馬も翡翠くんには劣るだろうが、走るのがはやい。
少なくとも私よりは絶対早い。
絶対だ。
