星歌学園



...現実逃避している場合じゃない。


『星歌学園?についてはざっくりわかった。わかったけど、
なんで私はその有名な星歌学園の普通科にいかなきゃならないの?
...それに、今受かってる学校は?』


そう、この間入試がやっと終わって
近くの私立学校に受かったばかりだ。

県内の有名女子高校で落ちたくなくてそりゃもう必死に受験勉強した。
いや、ほんとに頑張った。

と、そのうち通う学校に夢をはせていると、


「それについては、だまってたけど、
桜がこの間受けたテストは桜の志望校のテストじゃなくて、
星歌学園のテストだったの。

合格できてよかったわね!」


いやいやいや!???!?


『ちょ、待って待って。
よかったわねじゃないって!』


私の意見は一体どこへいった。
そもそもそんなこと聞いてないんだけど?


「??、手続きも済んでるし、
お金持ち学園だけど、お金の心配もしなくでいいわよ?
貴女特待生で入れる成績だったんですもの!!
三年間食費、学費、全額免除よ。うふふ。

で?あなたを通わせる理由だったかしら?
それはもちろん、私の趣味よ!!」


ドンッと効果音が付きそうな顔の母は言い切った。

つまり?

受かっていたと思っていた学校は実は受かっていなくて?

しかも、もう、手続きも終わってて?

もう、それって、


『私はそこの学園にいくしかないってことですよね?』


「そういうこと☆」


うわぁ、泣きたい