はっとして和馬の方を見る。
和馬も同じ事を考えていたようで
目が合い、そして、
『「僕(サク)の同室者は誰ですか!?」』
勢いよく質問した。
「そんなにあせって聞くことか!?」
「そうだよぉ落ち着いて!」
よほど切羽詰まったように見えたのか、
翡翠君とかなめ君がこえをかけてくれた。
だがしかし、落ち着いてもいられない。
入学早々私が女だとバレるわけにはいかないし、
かと言って知らない男子と一緒の部屋で生活して
バレないわけが無い。
どうしようかと悩んでいると
「同室者の件なら心配ないですよ。
僕はそのことを伝えにきたんですから」
『「へ?」』
もしかして一人部屋とか??
それなら気楽だし、バレる確率も激減なんだけど、
まだみぬ一人部屋生活に憧れていると、その期待を裏切るかのごとく、
「なぜなら、サク君。
きみの同室者はそこにいる赤坂君だからさ☆」
語尾に星がつきそうな勢いで理事長はそう告げた。
まぁ、一人部屋じゃないのは残念だけど、
和馬なら心配ないかー。と、胸をおろしかけた瞬間
「ウソだろぉおおおおおおお!?」
・・・なぜか
和馬の絶叫が響きわたった。
そんな和馬の絶叫を物凄いスルースキルでなかったことにし、
理事長はただ、一言、
「よい学園生活を☆」
といって走りさっていった。
