転校初日にして、どっと疲れた。


学校の駐車場まで行くと、圭吾さんが車にもたれて待っていた。


「ただいま……です」


わたしがぐったりとして挨拶すると、圭吾さんは

「ずいぶんと疲れたみたいだね」

と、言った。


「質問攻めで……こんなに注目されたの、生まれて初めて」


「それは、それは――迎えに来てよかったみたいだね」


「はい……」

そんなに長い通学時間ではないけれど、今日のところは勘弁してほしいわ。


「三田さーん!」

遠くから、クラスの女の子とおぼしき三人が、わたしに手を振った。

「また明日ねー!」


明日も生きていたらね


わたしは曖昧な笑みを浮かべて、手を振り返した。


「早速、友達ができたみたいだね」

圭吾さんが言った。

「あまり嬉しそうじゃないのは、僕の気のせい?」