「僕が保護者になるんだったね?」


そうなんだっけ?


「お母様が、自分が親代わりでいいかって三田の叔父様に言ってらしたわよ」

彩名さんが言った。


「なんだって? この土地の事は全て僕の責任だぞ」


「あなたに言っても、唸るような返事しか貰えないのだから仕方ないでしょう」


「母さんと話して来る」


圭吾さんは、クルッとドアの方を向いて出て行きかけて、またわたしの前に戻って来た。


「保護者は僕だ。後で学校の事を話そう。いいね?」


わたしがコクンとうなずくと、圭吾さんはアトリエから出て行った。


「珍しくご機嫌ね。何かいい事でもあったのかしら」

彩名さんが不思議そうに言った。

「いつもはニコリともしないのに」


そうなの?

やだなぁ……別に伯母さんが親代わりでもよかったのに