天神学園の騒がしいが平和な昼休み。
一匹の黒猫、つまりシファ・クロナはトテトテと呑気に廊下を歩いていた。
珍しく普段一緒にいる仲間達とは別行動をしているのは、やはり気まぐれだった。
「あ、シーやん!
珍しいなぁ、どないしたん?」
そこへひょこひょこと何故か変な歩き方をした琉が現れる。
そしてそのままの勢いでシーに聞いた。
「にゃあ」
その一鳴きでわかった琉は、ふぅん、とだけ言った。
「にゃ」
ぺち、と琉の足にツッコミ(?)を入れるシーに琉は笑う。
「今日はウチが昼ご飯奢ったるさかい、堪忍な」
そう言い、シーを優しく持ち上げ、食堂へ歩き始めた。
……今日も天神学園は平和です。