「お腹がすいた・・・・・。」

あ!みなさん初めまして!!私の名前は神島 萌香(カミジマ モエカ)、桜岡高校一年生です。
今は4時間目の授業の途中なんだけどー・・・・・、もうお腹がすいて我慢ができない状況におちいってまして。さっそく友達にグチってみたいと思います!

「ねぇ、由香里~・・・。お腹すいたんだけど・・・」

グチった友達の名前は"松坂 由香里"(マツザカ ユカリ)!私の大親友と言っていい存在!
でもいくら大親友とは言え、私の悩みには答えてはくれず・・・

「後10分くらいなんだから我慢しなよー!まず、私が萌の空腹を満たす事なんてできま
せーん!分かったらちゃんと勉強して。先生に怒られちゃうってば。」

とかる~く受け流されてしまいました。
そんなー!!もう私のお腹グルグル鳴ってて最悪なんだってば!あぁーっ。お腹を空かせた私の腹の音がぁっ!皆に聞こえてしまう!

「どうした萌香ー?お腹が痛いのか?」

ーーっ!授業担当の先生に気がつかれてしまった!あーでも本気でー・・・・

「お腹が減ったんだよ!悪いかぁっ!」

・・・神島萌香、15歳。今日で先生を怒鳴ったのが100回目(くらい)になりました・・・・。




=10分後=

あー、ヤバかった。お腹が最高に減ったあげく、先生を怒鳴ってしまった為、授業の後で先生に説教をされてしまいました。お陰でご飯を食べる時間も遅くなって。
・・・・っという事で今私は一人で屋上に向かっています!なぜかというと、第一にご飯を毎日屋上で食べている為。第二に、由香里が彼氏と今日はご飯を食べるからと言ってのけ者にされてしまったから。
由香里はいいなー。可愛いし、性格もいいから男にモテるし、彼氏とはラブラブだし。
それに比べて私はー・・とほほ。無念!
でも今日はあいつ等が来ないだけまだマシか。

「屋上にとうちゃーっく!やっとご飯が食えるー♪」

屋上はやや風邪が強かったけど、背に腹は変えられぬ!いざ、弁当箱を開けるぞ!
ヤッターッ!私の大好きなエビフライが入ってる!あ!グラタンも!
うひひーっ♪じゃあさっそくー?

「いっただきまーす!」

私がエビフライに手を付けようとしたその時。

「あーあ、やってらんねーの。何が"可愛い❤"っだ、ボケ。」

屋上に通じる階段から口の悪い男の声がした。いつもは私と由香里だけで誰も来ないのにっ。私は何を思ったのか、とっさに何処かに隠れようとした。

(あーっ、ヤバイ!近くに来るー?!もういい!此処に隠れてやる!)

私が隠れた場所は屋上入り口の横にある小屋の中。バレないでそのまま屋上から消えてくれますよーに!
しかし、私の声は神様に届かなかった。男はついに屋上に来てしまった。