「えっ‥だ、だれ‥」


私はびっくりして立ち上がった。


「自由になる事に資格なんかいらねーんだよ」


その声は近付いてくる。


「ご、ごめんなさい!」


荒っぽいその声に、私は思わず謝った。


「‥へ?」


頭を下げた私の、目の前で間の抜けた声がした。


「‥‥」


私は恐る恐る顔を上げた。