「で、どうしたの?俺に何か用?」 俺は美希の顔を覗き込む。 「…」 美希は黙ったままだ。 「とにかくどっか入ろ?風邪ひいちゃうよ」 俺は美希の手を引いて歩き出した。 「弘樹くん…ごめんね」 後ろで、消えそうな声が聞こえる。