「…そうか」 俺の様子を見て、拓実さんがフッと笑った。 「お疲れ様です」 「あ、そうだ。店の前に美希が来てたぞ」 俺は奥の部屋に向かおうとすると、後ろで拓実さんが言った。 美希が俺に会いに? 「拓実さんに会いに来たのでは…?」 俺は首を傾げる。 「いや、お前だってよ、ちょっと行ってやってくれ」 不思議に思いながら、俺は外に向かった。