「おい美希!」 「おい、待てって」 美希を追いかけようとして、先輩に腕を掴まれた。 「何があったか知らねーけど、あの女はやめとけ」 先輩は真剣な顔で俺を見る。 「なにか聞こえたか?」 後ろで拓実さんの声が聞こえ、俺は拓実さんの方に駆け寄る。 「ちょっと…拓実さん、どう言う事っすか…?」 俺がそう言うと、拓実さんは冷たい表情で 「お前には何の関係もないだろ、早く帰れ」 と言った。