「お前、見る目あんなー!」 拓実さんは俺の背中をバンッと叩いた。 「じゃあこれと同じの頂戴!」 店員は一瞬驚いた顔をして、一番奥のデカいショーケースから時計を取り出し持ってきた。 「え…」 俺はとんでもない物を選んでしまったのではないか… 「俺が持ってんだからこの店で一番良いもんに決まってんだろ!」 俺が動揺していると、追い打ちをかける様に拓実さんがそう言った。