「おう」 店の前に着くと、高そうな黒い車から拓実さんが顔を出した。 「お疲れ様です!」 「乗れ」 俺は車に乗り込む。 拓実さんの隣の席に座ると、後ろの席にベビーシートが取り付けられてているのが見えた。 「……子供いるんすか?」 この車とベビーシートのミスマッチ感に耐えられず、思わず聞いてしまった。