俺が心の中で葛藤していると、美希が顔を上げて悲しそうに言った。 今まで何人の男にこれをやって来たのかと思うと同時に、 「嫌いなわけねーだろ」 そしてこれに落ちなかった男もいないんだろうな…と思いながら、美希の背中に手を回した。 「もう…弘樹君にしようかな」 美希がボソッと何かを呟いた気がしたけど、その時の俺は聞き直す余裕なんてなかった。 「今日はずっと一緒にいてくれる…?」 美希にそう言われ、母さんの事が心配になったけど 「……うん」 目の前の誘惑に勝てなかった。