「愛奈、愛奈どこなんだ?」


お父さんが私を探してる。


「お風呂だよー?」


私はお風呂場から大声をあげる。


「‥はぁ、なんだここにいたのか。風呂に入る時は言ってくれ」


お父さんが風呂場のドアの前まで来たみたいだ。


「うん、ごめんね?」


「‥いなくなったのかと思ったぞ‥あの女みたいにな」


「‥‥」


お父さんは自分を捨てたお母さんを憎んでる。


そして、私に異常なまでの愛情を向けてくる。


でもそれは、私には普通の事。