「すいません、連れの女見ませんでした?」


近くに店員がいて、美希の居場所を聞こうとその店員の肩を掴んだ。


「え?」


振り返った店員は、俺の顔を見るなり、顔を真っ赤にして驚いている。


「いや、だからさっき俺と一緒に来てた…」


「ごめーん!電話してたー!」


俺がもう一度聞こうとした瞬間、美希が戻って来た。


「連れて来といてどこ行ってたんだよ」


俺は美希の方に歩く。


「え!?弘樹くん!?めっちゃカッコいい!!超似合ってるよ!!!」


美希はスーツ姿の俺を見て叫んだ。