テレビの前に座ってる愛奈に近付くと、泣き声が聞こえる。 「最低…私」 さっきまで楽しそうにしてたと思えばまた泣いてる。 なぜかは分からないけど、こいつが泣くと俺まで悲しい気持ちになる。 「お前はすぐ泣くな」 「えっ」 俺が近付いていた事に気付いてなかったのか、驚いた顔で振り返る。 「迷惑だよね、私。みんなに迷惑かけて…ごめんなさい」 潤んだ瞳で見つめられて、思わず手を出してしまいそうで、 「こっち見んな…」 愛奈から目をそらし、ベッドに座った。