あまりにも予想外なその展開に、私は今は川田美優の姿であることを忘れとっさに顔を隠してしまった。
やばい!ばれる!
と。
そんな私にスタッフさんは、
「あまりのイケメンさに眩しすぎて、さすがの美優ちゃんも直視出来ないのね!」
と間違った解釈をしてきた。
いやいや!
違う違う!全く違うから!
その人私と同じ学校なんですって!!
ばれたらまずい人なんですって!!
そんな私の心の中の訴えが届くはずもなく、スタッフさん達は、
「美優ちゃんでも直視できないほどのイケメンを見つけてくるなんて、やったわね!!」
「今回の雑誌、今まで1番良いものになるわよ~!」
などと、自分達のした仕事に満足げなご様子。
そんな中で一人、美優の手にはってある絆創膏を見て、
「…あれって…」
橘海斗がぽつりと漏らした声には誰も気づかなかった。
