―ということで、私は今日もファンの人第一で仕事を頑張りたいと思います!
そろそろ休憩も終わるかな~と思っていると、
「美優ちゃん!今までで断トツ1位のイケメン見つけてきたよ!!!」
雑誌のスタッフさんが、興奮ぎみに私に報告してきた。
スタッフさんは、やばい!やばい!を連呼している。
「へ~そんなにすごいんだ~。」
そんな興奮気味のスタッフさんに、私はいたって普通のトーンで返す。
だって、いつもは私自身、街を歩いて探すのに、仕事を取られちゃってちょっと残念だったんだもん。
ちょっとしょぼくれてると、
「こっちだよ♪」
別のスタッフさんがその『今までで断トツ1位』だという人を連れてきた。
その『断トツ1位』さんを見て、私は驚愕する。
…………え??………
……なんで貴方がここに??…………
―私の目の前にいたのは、学校の王子『橘海斗』その人だった―