―キーンコーンカーンコーン…


1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴る。


その瞬間俺はハッとした。


確かに俺は田川を知りたいと思った。

でも…それがもし恋になったら?



―やっぱり俺は恋愛する勇気がない弱虫だった。


駄目だ。止めよう。

俺は田川を知りたいと思う気持ちを無理矢理消した。




―…でも…俺の中で動き始めた気持ちを、今さら消せるわけがなかったんだ…―