………水玉だ……


おれの渡した絆創膏は見事に水玉模様だった。
しかもピンク色。


パッケージに隠れていてまさか水玉だとは思わなかった。


最悪だ…俺は田川に完璧にファンシー好みのオトメンだと思われた。


恥ずかしすぎる…

俺の顔は今絶対真っ赤だ。


ちらっと田川を見ると、肩が小刻みに揺れている。


俺…完璧に笑われてるよね…



……でも…
―意外だった

俺は田川はてっきり真面目な感じだと思っていたが、意外と笑い上戸のようだ。


初めてみる田川の笑顔に俺は不覚にもドキっとした。


他のやつは知らない、本当の田川を見た気がした。


―ねぇ、もしかして君は本当の自分を隠してるの?

俺と同じように…―


そう思ったら、俺は無性に田川優美という人を知りたくなった。